Friday , March 22 2019
Home / All / MCPC安全充電デザインガイドラインとモバイル充電安全認証について

MCPC安全充電デザインガイドラインとモバイル充電安全認証について

デザインガイドラインと認証の背景

スマートフォンやタブレットPCの普及に伴い、USBインタフェースを利用した充電器、充電ケーブルは、モバイル機器の充電システムとして、非常に普及してきました。USBの規格団体であるUSB-IFは、USB PD(Power Delivery)規格を定め、最新の規格はPD 3.0 Ver.1.2(2018/6発行)となっており、当社アリオンも規格策定にContributorとして参加しています。USB-PDでは、充電電圧を5Vだけでなく、20Vまでの任意の電圧に設定可能で、電流も5Aまで拡張可能です。(最大 20V, 5A=100W)

この規格拡張により、より大型の電池を持つタブレットPCや、大型のモバイルバッテリなどを急速充電できるようになりました。 消費者の利益は、USB-PDなどの規格に適合した充電器、ケーブル、Sink機器(被充電器:スマートフォン、タブレットPCなど)ならば、機器専用の充電器・ケーブルを用意せずに、共通で様々な機種で使う事ができる点です。

このように、USB規格を利用した、充電器、充電ケーブルが世の中で普及する一方で、市場では充電に関連した事故も発生しています。


図1 事故発生件数、図2製品別件数 出典:独立行政法人NITE 2018年プレスリリース

図1を参照すると、2017年まで毎年事故件数が増え続けており、その中でもモバイルバッテリ、ノートパソコン、スマートフォンの事故が上位を占めていることが図2から分かります。

モバイル機器の業界団体であるMCPCでは、このような問題を受けて、モバイル機器とその充電器、ケーブルに対して、『USB充電インタフェース安全設計ガイドライン』(TR-021)を発行し、安全なUSB充電を行う為の設計の指標としました。併せて認証制度を開始したことで、USB充電用の機器:充電器、ケーブル、アダプタ等が安全設計ガイドライン(TR-021)を正しく実装しているかの検証ができるようにしました。この認証試験は、当社アリオン株式会社が、認証機関としてMCPCより認定され、試験サービスを提供しています。関連する規格のUSB-IFが定めるUSB認証試験と合わせて受験する事も可能です。

『USB充電インタフェース安全設計ガイドライン』(TR-021)の概要

この仕様書及び関連文書は、MCPCのホームページから無料でダウンロード可能で、機器設計に役立てることができます。
http://www.mcpc-jp.org/charge/index.htm

このデザインガイドラインVer.2.01(TR-021)では、主に機器本体の筐体に対する安全設計パラメータを定めています。
①(CM)充電機器共通の事項
• 機器本体の筐体設計に関する安全対策
MCPCモバイル機器安全設計ガイドライン(TR-023)を参照
• 機器の熱籠り安全対策
就寝時の充電で寝具にくるまれてしまった状態や、カバンやバックの中で端末が充電されている状態を想定

②(AC)AC電源入力
AC電源から機器に電力を入力する際の安全設計パラメータ

③(DC)DC電源入力
USB他のDC電源から機器に電力を入力する際の安全設計パラメータ
多くのモバイルバッテリやカーアクセサリチャージャの電力入力が対象

④(CA)ケーブル コネクタ
単体ケーブル、機器本体の直付けケーブル、変換コネクタの安全設計パラメータ

⑤(OD)5V電力出力
充電機器からのDC電力出力に対する安全設計パラメータ
• 出力電圧 5Vの場合
USB BC1.2、Type-C、USB-PDに関連した要求

⑥(OH)5V超電力出力
出力電圧が5V超の動作時に参照:USB-PD

⑦(BA)内蔵蓄電池
機器に蓄電池を内蔵している場合、その蓄電池に対する安全設計パラメータ
例として、モバイルバッテリ内部の蓄電池へのPSE要求等

MCPCモバイル充電安全認証について

『USB充電インタフェース安全設計ガイドライン』(TR-021)を、製品が正しく実装しているかの確認の為の認証試験が提供されています。

① 認証対象の製品
認証対象製品は、充電器(AC電源からの充電器 及びDC電源からの充電器(カーチャジャ等、モバイルバッテリ)、USB充電ケーブル(充電端がMicro-B, Type-C),変換アダプタ(Micro-B to Cなど)を含みます。


図3 認証対象製品(出典 MCPCセミナー)

② 認証取得のメリット
認証試験の合格した製品は、MCPCのロゴ(図4)の使用が可能となり、顧客や消費者に安全な製品として訴求する事が可能になります。2018年12月時点で、 認証取得製品数(16社 47製品)となっています。
情報公開を希望する製品は、MCPCの認証製品リストに掲載ができます。
http://www.mcpc-jp.org/charge/product


図4 MCPCロゴ

③ 認証試験を受ける為には
a. 事前準備:MCPCへの提出書類
『USB充電インタフェース安全設計ガイドライン』(TR-021)及び、認証受験に必要な書類は、下記のページからダウンロードが可能です。ロゴ利用などに必要書類をMCPCに対して提出して下さい。
http://www.mcpc-jp.org/charge/index.htm

b. USB充電インタフェース安全設計ガイドライン(TR-021)に従った製品を設計
認証試験は、TR-021への適合性を確認する試験ですから、受験製品(DUT)は、このガイドラインに従って設計されている必要があります。TR-021に従い設計された製品ができましたら、チェックリスト(GL-013)に製品仕様をご記載頂き、認証を申し込み下さい。チェックリスト(GL-013)入手、及び認証試験の内容が記載された試験仕様書(GL-014)の入手を希望する方は、メールにてMCPC事務局まで、ご連絡をお願いいたします。(メール:office@mcpc-jp.org 電話:03-5401-1935)

c. 認証申し込み
当社:アリオンの受付窓口は下記になっております。
アリオン株式会社
141-0022 東京都品川区東五反田三丁目20-14
住友不動産高輪パークタワー 1F/12F
電話: 03-5488-7368 (営業時間 9:00~18:00) 内線: 500
メール: service@allion.co.jp

尚、認証試験.com お問い合わせページからもロゴ認証試験、各種ご相談を承っておりますのでなにか不明な点、疑問点がありましたらご連絡をお願い致します。

認証試験.com お問い合せページ

準備頂くもの:
1) DUT 3セット、試験終了後にお返しいたします。
2) 製品仕様に基づき記載されたチェックシート(GL-013)
記載内容に基づき、費用・試験日程のお見積りを致します。
3) 各種書類 及び試験費用等
担当より詳細をお知らせ致します。

まとめ

USB充電が市場に普及するに伴い、充電に関連した事故が増えています。MCPC充電安全認証は、その様なモバイル機器の安全充電を目的とする認証制度です。認証の基になる『USB充電インタフェース安全設計ガイドライン』(TR-021)に基づき製品設計される事で、安全に配慮した製品開発が可能になります。認証合格製品は、MCPCロゴの利用、WEBの認証製品リストへの掲載が可能となり、流通、販売及びエンドユーザに対して、製品が安全に配慮したものである点を訴求する事ができます。アリオンは、MCPC充電安全認証のみならず、USB-IFが定めるUSB機器の各種認証に試験や互換性試験も提供しています。 アリオンの利用で、USB充電に関連した機器のOne Stop試験、評価サービスを利用する事が可能です。

Check Also

USB機器におけるリタイマの導入とテストスペック

USBのデータ伝送速度が向上す

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Subscribe to get MCPC Technical Paper.
Subscribe
close-image
Subscribe to get the UHD Technical Paper.
Subscribe
close-image
Subscribe to get HDMI Technical Paper.
Subscribe
close-image
Subscribe to get Wi-Fi Technical Paper.
Subscribe
close-image
Subscribe to get USB Technical Paper.
Subscribe
close-image