USB 2.0 Embedded Host Interoperability試験の方法と判定基準の解説 (5/5)

USB 2.0 Embedded Host IOP試験の7.3.10項、7.3.11項、7.3.12項について

始めに

今回は、Embedded Host IOP試験の7.3.10項、7.3.11項、7.3.12項について解説いたします。

7.3.10 A-UUT Hub Concurrent and Independent test

目的 ハブのダウンストリームポートに接続された複数のTP deviceが動作することを確認します。
適用 ハブをサポートするUUT。
合格判断基準 UUTが機器を同時にかつ独立に動作させること。なお、エンドユーザに動作機器を選択させることが可能です。もし機器が動作しない場合は明確なエラーメッセージを表示すること。
  • テスト手順

1. UUTの電源を入れます。もしTP deviceに(外部)電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
* 明記されておりませんが、ハブについても同様に電源を入れUUTに接続します。
2. TP deviceをハブの1つ目のダウンストリームポートに接続します。
3. 同じカテゴリの、別のTP deviceをハブの(エンドユーザが)使用可能なダウンストリームポートに接続します。
* TP deviceを4つまで接続します。
4. それぞれのTP deviceの動作を確認します。
a. TP-deviceが同時に独立して動くこと
b. または、動作させるTP deviceをユーザが選択できる方法があること
5. UUTが複数のカテゴリのTP deviceをサポートしている場合は、接続しているTP deviceを1つ取り外して別のカテゴリのTP deviceを接続します。
6. すべてのTP deviceを取り外します。

上の手順をUUTがサポートしているそれぞれのカテゴリについて実施します。

まとめ:

7.3.5項と似た試験手順になっています。
ここで使用するハブは4ポートのハブとなっているためUUTは最大で4個のTP deviceを動作させることが要求されています。
もし同時に動作するTP deviceの数が4個未満のUUTの場合は、最大同時動作数を超えてTP deviceを接続したときに明確なエラーメッセージを表示することが要求されます。
エンドユーザーに向けて表示する「メッセージ」は必ずしもテキスト表示である必要はなく、アイコン等の画像で表示しても構いません。
本項目と似た試験として7.3.12項も参照ください。

7.3.11 A-UUT Bus powered hub power exceeded test

目的 バスパワーハブのダウンストリームポートにハイパワーのUSB機器が接続されたときにUUTが適切なエラーメッセージを表示することを確認します。
適用 バスパワーハブをサポートするUUT。
合格判断基準 適切なエラーメッセージを表示すること。
  • テスト手順

1. UUTの電源を入れます。
2. バスパワーハブを接続します。
3. バスパワーハブのダウンストリームポートにハイパワーのUSB機器を接続します。
4. UUTが適切なエラーメッセージを表示することを確認します。

まとめ:

ハイパワーのUSB機器とはディスクリプタ上で消費電流が100mAを超えている機器です。
USB 2.0のバスパワーハブはそのダウンストリームポートには100mAまで電流を供給できます。ダウンストリームポートに100mAを超える消費電流の機器が接続されたときにはホスト機器に対して供給電力を超えていることを通知します。ホスト機器はこの通知を受けて適切なエラーメッセージを表示することが要求されています。
エンドユーザーに向けて表示する「メッセージ」は必ずしもテキスト表示である必要はなく、アイコン等の画像で表示しても構いません。

7.3.12 A-UUT Maximum concurrently device exceed message test

目的 同時に動作可能な数を超えて機器が接続されたときにUUTが適切なエラーメッセージを表示することをテストします。
適用 同時に動作可能な数を制限しているUUT。
合格判断基準 指定の数のUSB機器が同時に動作すること。その数を超えてUSB機器を接続したときに適切なエラーメッセージを表示すること、または4つのUSB機器を動作させること。
  • テスト手順

1. UUTの電源を入れます。もしTP deviceに(外部)電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
2. TP deviceを接続し動作することを確認します。
3. 同時に動作できる最大数までTP deviceと同じカテゴリの機器を接続していき、その都度動作確認をします。
4. さらにTP deviceと同じカテゴリの機器を接続します。
5. 適切なエラーメッセージを表示することを確認します。または、4つのTP deviceが動作することを確認します。

まとめ:

7.3.12項はUUT本体にTP deviceを複数接続する試験となっており、この点で7.3.10項とは異なります。試験の性質上、UUTは複数のUSBポートを持っていることが前提です。
本項目でエラーメッセージが表示される例としてはTPがHID機器の場合が挙げられるかと思います。
USBポートを2つ持つUUTであってもマウスを2つ同時に接続することには意味がありませんので、2つ目のマウスを接続したときに何らかのエラーメッセージを表示する実装が考えられます。
一方、TPがUSBメモリのようなストレージ製品であれば2つ同時に接続し動作することは問題ないかと思います。このような動作は7.3.5項で試験されます。
エンドユーザーに向けて表示する「メッセージ」は必ずしもテキスト表示である必要はなく、アイコン等の画像で表示しても構いません。

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