USB 2.0 Embedded Host IOP試験の7.3.7項、7.3.8項、7.3.9項について
始めに
今回は、Embedded Host IOP試験の7.3.7項、7.3.8項、7.3.9項について解説いたします。
7.3.7 A-UUT Hub Error message test
目的 | UUTがハブエラーメッセージを表示するかテストします。 |
適用 | ハブをサポートしないUUT。 |
合格判断基準 | ハブがサポートされていない旨の明確なメッセージが表示されることと、ハブのダウンストリームポートに接続したUSB機器が動作しないこと。 |
テスト手順
1. UUTの電源を入れます。ハブに外部電源を接続します。
2. ハブをUUTに接続します。
3. ハブをサポートしない旨の明確なメッセージが表示されることを確認します。
4. ハブのダウンストリームポートにTP deviceを接続します。
5. ハブのダウンストリームポートに接続したTP deviceが動作しないことを確認します。
まとめ:
Embedded HostはUSBハブをサポートするかしないかを選択することができます。USBハブをサポートしない場合に本項目を実施します。
本項目では判定基準が2つあり、両方とも満たす必要があります。
「ハブをサポートしない旨の明確なメッセージ」が要求されているため、他のエラーメッセージと同一のメッセージではFailとなります。「ハブをサポートしない」ことを明確に示す必要があります。
エンドユーザーに向けて表示する「メッセージ」は必ずしもテキスト表示である必要はなく、アイコン等の画像で表示しても構いません。
7.3.8 A-UUT Hub Functionality test
目的 | UUTに接続したハブが動作することをテストします。 |
適用 | ハブをサポートするUUT。 |
合格判断基準 | ハブのダウンストリームポートに接続された、TPLに記載されているすべてのカテゴリの機器が動作すること。 |
テスト手順
1. UUTの電源を入れます。もしTP deviceに(外部)電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
* 明記されておりませんが、ハブについても同様に電源を入れます。
2. ハブを接続します。
3. High-SpeedのTP deviceをハブのダウンストリームポートに接続し、動作することを確認します。
4. それぞれのカテゴリのTP deviceが動作することを確認します。
5. High-SpeedのTP deviceを取り外します。
6. (もしサポートしている場合は)Full-SpeedのTP deviceをハブのダウンストリームポートに接続し、動作することを確認します。
7. Full-SpeedのTP deviceを取り外します。
まとめ:
原本では目的の項に「ハブエラーメッセージを表示することをテストする」との記載がありますが、これは誤植と思われます。
本項目はハブが動作することを確認するテストです。
7.3.9 A-UUT Hub maximum tier test
目的 | UUTの最大段数のハブの動作をテストします。 |
適用 | ハブをサポートするUUT。 |
合格判断基準 | 最大段数のハブのダウンストリームポートに接続されたTP deviceが動作することと、最大段数を超えてハブを接続すると適切なエラーメッセージを表示すること。 |
テスト手順
1. UUTの電源を入れます。
2. ハブを(UUTがサポートする)最大段数だけUUTに接続します。
3. 最大段数目のハブのダウンストリームポートにTP deviceを接続し、動作することを確認します。
4. 最大段数目のハブのダウンストリームポートにさらにハブを接続します。
5. 適切なエラーメッセージが表示されることを確認します。
まとめ:
Embedded Hostはハブをサポートする場合には1段~5段までの何段までハブをサポートするかを選択することができます。
例えばハブを1段だけサポートする場合は、1段目のハブのダウンストリームポートにさらにハブを接続したときには適切なエラーメッセージを表示することが必要です。
エンドユーザーに向けて表示する「メッセージ」は必ずしもテキスト表示である必要はなく、アイコン等の画像で表示しても構いません。