USB 2.0 Embedded Host IOP試験の7.3.4項、7.3.5項、7.3.6項について
始めに
今回は、Embedded Host IOP試験の7.3.4項, 7.3.5項, 7.3.6項について解説いたします。
7.3.4 A-UUT Legacy Speed test
目的 | Full-SpeedまたはLow-SpeedでのUUTの機能をテストします。 |
適用 | Full-SpeedまたはLow-Speedの機器がTPLに記載されているUUT。これまでの試験でテストされていない場合のみ適用されます。 |
合格判断基準 | Full-SpeedまたはLow-Speedで正常に動作すること。もし機器が動作しない場合はエラーメッセージをユーザに示すこと。 |
〇テスト手順
1. UUTの電源を入れます。もしTP deviceに(外部)電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
2. Full-SpeedのTP deviceをUUTに接続し、正常に動作するか確認します。
まとめ:
「適用」にある通り、これまでの試験でテストしていない場合のみ実施されます。
例えば7.3.2項で試験をする5台の機器にFull-Speedの機器が入っており、かつ正常に動作していれば本項目は自動的にPassになります。
7.3.5 A-UUT Concurrent and Independently test
目的 | 全てのダウンストリームポートの動作をテストします。 |
適用 | 複数のポートを持つUUT。 |
合格判断基準 | UUTが機器を同時にかつ独立に動作させること。なお、エンドユーザに動作機器を選択させることが可能です。注:UUTは同時に動作する機器の台数を制限することができます。 |
〇テスト手順
1. UUTの電源を入れます。もしTP deviceに(外部)電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
2. TP deviceをポート1に接続します。
3. 同じカテゴリの、別のTP deviceを(エンドユーザが)使用可能なダウンストリームポートに接続します。
4. 同様にしてすべてのポートにTP deviceを接続します。
5. それぞれのTP deviceの動作を確認します。
a. TP-deviceが同時に独立して動くこと
b. または、動作させるTP deviceをユーザが選択できる方法があること
6. UUTが複数のカテゴリのTP deviceをサポートしている場合は、接続しているTP deviceを1つ取り外して別のカテゴリのTP deviceを接続します。
7. すべてのTP deviceを取り外します。
上の手順をUUTがサポートしているそれぞれのカテゴリについて実施します。
7.3.6 A-UUT Unsupported device Message test
目的 | 非サポート機器を接続したときにUUTが正しくエラーメッセージを表示するかテストします。 |
適用 | Embedded HostのUUT全て。 |
合格判断基準 | 非サポート機器を接続したときにUUTが明確にメッセージを表示すること。 |
〇テスト手順
1. UUTの電源を入れます。もし非サポート機器に(外部)電源が必要な場合は電源を供給し、非サポート機器の電源を入れます。
2. 非サポート機器を接続します。
3. エンドユーザーに対して明確なメッセージが表示されることを確認します。
それぞれの非サポート機器に対して同様に実施します。
まとめ:
エンドユーザーに向けて表示する「メッセージ」は必ずしもテキスト表示である必要はなく、アイコン等の画像で表示しても構いません。
非サポート機器は以下の5種類で実施します。非サポート機器の定義は「TPLに載っている機器がカバーしていないデバイスクラスをもつ機器」です。
・Low-Speedの非サポート機器
・Full-Speedの非サポート機器
・High-Speedの非サポート機器
・SuperSpeedの非サポート機器
・8 interfaces以上を持つComposite deviceの非サポート機器