はじめに
HDMIのテストツールであるAllion SCDC/EDIDコントローラ AJSC-1にはEDIDエディタ機能がついており、EDIDを作成したり、コンプライアンステストやデバッグ中に迅速にEDIDを編集したり確認することができます。AJSC-1に関する記事として、これまでPHYテストでの使い方や、DDCモニタなどのご紹介をしましたが、今回はこのEDIDエディタ機能についてご紹介します。
EDIDの編集
EDIDエディタはAJSC-1のGUIに統合されていますが、AJSC-1を接続しなくてもGUIから呼び出すことが可能です。AJSC-1が接続されている場合は、AJSC-1がエミュレートもしくはリードしたEDIDデータがツリー構造で表示されます。マウス操作によりデータブロックを追加・削除したり、順番を変えたりすることができます。HDMI ForumやHDR10+関連のデータブロックにも対応しています。
EDIDの適用
EDIDを編集しReturnボタンをクリックすればすぐにAJSC-1のEDIDに適用させることができます。編集したEDIDはxmlファイルやバイナリファイルでエクスポート・インポートすることも可能です。
4ブロック EDID
AJSC-1およびEDIDエディタは4ブロック以上のEDIDに対応しています。今後は、8Kテレビやゲーミングモニタにおいて4ブロック以上のEDIDが増えてくることが予想されます。もしもHDMI Source機器を開発中であれば、下のようなEDID構造でも期待通りのビデオ・オーディオをHDMI出力できるか確認してみてください。
おわりに
AJSC-1はアリオン日本ラボのHDMIテストエンジニアが開発しており、特にコンプライアンステストにおいて便利な機能が集約されています。
AJSC-1のご紹介記事として次回以降は、最新機能のご紹介やI2Cのクロックストレッチングなどの話をできればと思います。