USB3CV試験におけるConnector Type測定についてのご説明

USB3CVツールを用いる試験ではこれまでChapter 9とDevice Classテストを実施していましたが、これらに加えてConnector Type試験が追加されました。Connector Type試験の目的は、PD Configuration Descriptorや、PD Capability Descriptor、Battery Info Capability Descriptor(DUTが内蔵バッテリを持つ場合)などで定義されている各パラメータがUSB規格を満たしているか、VIFで記載された内容と一致するかを確認します。

測定対象のDUTと事前に用意しておくもの

コネクタの種別にかかわらず、全てのPeripheral製品は測定対象となります。USB Type-CコネクタのDUTだけではないことに注意が必要です。また事前にVIFの準備が必要です。

測定手順

USB3CVツールを立ち上げ、Connector Type Testsを選択、実行ボタンを押します。

試験が開始されるとDUTに関する設定ダイアログが現れます。測定対象(DUT)の給電方式を選択し、続いてDUTのVIFを指定するとConnector Type試験はChapter 9試験のように自動的に各項目を実行します。
DUTの給電方式の設定ダイアログは以下の通りです:

注:Standard USB CurrentはUSB Default Current (500mA, 900mAまで)、USB Type-C Currentは1.5Aか3.0Aのことを示します。

PD DescriptorのパラメータとVIFとの一致の確認

各PD Descriptorで定義されたパラメータがUSB規格を満たしているか確認し、さらにVIFで記載された内容と一致するか確認します。
以下にPower Delivery Capability Descriptor のbmAttributes fieldについてVIFと一致するかの確認例を示します:

まとめ

Connector Type試験を実施することでVIFの記載内容やPD Descriptorの各パラメータについてある程度確認できます。USB3CVツールはxHCIコントローラーに接続されたときに、そのUSB製品の制御メッセージ、Descriptor、および基本プロトコルをテストするために使用されます。USB-IFのウエブサイトからどなたでも無料でダウンロードできますので外部の試験機関で試験を実施する前に確認することをお薦めいたします。

USB3CVツールダウンロードのリンク先:
https://www.usb.org/usb32tools
USB3CV 32-bit Windows
USB3CV 64-bit Windows

* USB3CVは32bit版と64bit版が用意されておりますが、認証機関では64bit版を使用しています。

本記事に関するお問い合わせ

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