USB 2.0 Embedded Host Interoperability試験の方法と判定基準の解説 (2/5)

USB 2.0 Embedded Host IOP試験の7.3.1項、7.3.2項、7.3.3項について

始めに

今回は、Embedded Host IOP試験のテスト項目7.3.1項, 7.3.2項, 7.3.3項について解説いたします。

※TEST SPECにはOTG(On-The-Go)に関する表記がございますが、OTGは現在廃止となっておりますので記載から外しました。

以下に略称について説明します。
下記以外にも仕様書では略称が記載されておりますが、8ページからそれらの解説がありますので、そちらをご覧ください。

略称 内容 解説
UUT Unit Under Test テストするEmbedded Hostの事です。
TPL Targeted Peripheral List. 現在は廃止されていますが、ここではUUTがサポートしているデバイスリストとして使用します。
TP device Targeted Peripheral device TPLにリストされているデバイス。テストするUUTにて動作しなければならないデバイスです。
B-Device B interface Device TP device以外のデバイス。
A-UUT, B-UUT OTGにて使用していた用語です。Embedded HostではUUTとしてご理解ください。

7.3 Interoperability test definitions

7.3.1 A-UUT Functionality B-device

目的 UUTの機能をテストします。
適用 TP deviceのVID/PIDを検出するUUT
合格判断基準 すべてのTP deviceが、UUTにて正常に動作する事
〇テスト手順

1. UUTの電源を入れます。
もしTP deviceに電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
2. 複数のデバイスがある場合、そのうちの1つをUUTに接続し、正常に動作するか確認します。
3. UUTからデバイスを外します。TP deviceが正常に取り外されているかUUTを確認します。
4. 再度同じTP deviceをUUTに接続し、正常に動作するか確認します。
※UUTからTP deviceを外します。TP deviceが正常に取り外されているか確認します。

5. 上記のテストを、UUTがサポートしているカテゴリー全てのTP deviceにて行います。

※TP deviceが各カテゴリーに複数ある場合、各カテゴリからは代表で1つをテストします。
例えばTP deviceに2つのマウス、4つのキーボード、2つのMSCデバイスがあった場合、1つのマウス、1つのキーボード、1つのMSCデバイスをここではテストします。

まとめ:

このテストは各カテゴリー全てのTP deviceを、1つずつUUTに接続してそれぞれ期待される動作が
正常に行えるかを確かめます。
UUTに対してTP deviceがどのように動作をするのか、事前に確認しておく必要があります。
例えばTP deviceがUSB MEMORYの場合は、通常は読み込みと書き込みという動作があると思われますが、
その一部の動作しか対応できないとき、UUTからは読み込みしかできないなどの情報が事前に必要となります。
ここで確認した動作は、この後のテストにおいてのTP deviceの動作確認事項となります。

 

7.3.2 A-UUT Category Functionality B-device

目的 UUTが、TP deviceと同カテゴリのデバイス(以下B-deviceと表記します。TP device以外に5つ必要)が動作するか確認します。
適用 UUTが特定のカテゴリをサポートしている場合にテストします。特殊なカテゴリをサポートしていて、B-deviceが存在しない場合はその旨を記載してテストしません。
合格判断基準 UUTにおいて全てのB-deviceが正常に動作する必要があります。

TP deviceが複合デバイスの場合は、その一部の機能が動作すれば良くて全ての機能が動作する必要はありません。
しかし一部の機能が動作しない場合は明確にメッセージを表示する必要があります。
動作しない(できない)B-deviceが接続されたときには、動作しない旨のエラーメッセージを表示する必要があります。

〇テスト手順

1. UUTの電源を入れます。
もしB-deviceに電源が必要な場合は電源を供給し、B-deviceの電源を入れます。
2. 複数のB-deviceがある場合、そのうちの1つをUUTに接続し、正常に動作するか確認します。
3. UUTからB-deviceを外します。B-deviceが正常に取り外されているか確認します。
4. 再度同じB-deviceをUUTに接続し、正常に動作するか確認します。
※UUTからB-deviceを外します。B-deviceが正常に取り外されているか確認します。

5. 上記のテストを同じカテゴリで違う(基本的にはメーカーおよび型番が違うもの)B-deviceを5台テストします。

※基本的にこのテストで使用するB-deviceは、全てお客様の方でご用意していただきます。
但し弊社で所有している場合には、ご提供できる場合がございます。

まとめ:

このテストは、TP deviceと同カテゴリのTP deviceとは違うB-device5台が正常に動作するか確認します。
TP deviceがとあるUSB MEMORYだとしたら、B deviceはたとえば別のメーカーのUSB MEMORYという事です。5つのB-deviceもそれぞれメーカーや型番、仕様などが違うもの(同じ物(メーカーと型番が同一のもの)はNGです)が必要となります。
このテストでは、全てのB-deviceが正常に動作しなければならない為、基本的には全てのデバイスをお客様がご用意いただくのが理想です。

 

7.3.3 A-UUT Boot test

目的 TP deviceが接続された状態のUUTが電源OFFからの起動後に、接続していたTP deviceが正常に動作するかテストします。
適用 UUTは必ずテストします。
合格判定基準 UUTが起動後に、接続していたTP deviceが正常に動作する事。
〇テスト手順

1. UUTを電源を切ります。
もしTP deviceに電源が必要な場合は電源を供給し、TP deviceの電源を入れます。
2. 複数のTP deviceがある場合、そのうちの1つをUUTに接続します。
3. UUTの電源を入れます。
4. TP deviceが正常に動作するか確認します。
※UUTからTP deviceを外します。TP deviceが正常に取り外されているか確認します。

5. 上記のテストを、UUTが対応する全てのカテゴリにおいて確認する。

※TP deviceが各カテゴリーに複数ある場合、各カテゴリからは代表で1つをテストします。
例えばTPLに2つのマウス、4つのキーボード、2つのMSCデバイスがあった場合、1つのマウス、1つのキーボード、1つのMSCデバイスをここではテストします。

まとめ:

UUTがOFF状態の時に接続したTP deviceが、接続された状態のままUUTの電源をONした後に正常に動作するか確認する試験です。UUTにTP deviceを接続しているとUUTが電源ONできない、電源ON時にUUTにつながっているTP deviceは一度抜き差ししないと動作できないなどは、FAILとなります。

 

●参考文献

USB On-The-Go and Embedded Host Automated Compliance Plan

https://www.usb.org/document-library/usb-go-and-embedded-host-automated-compliance-plan-go-embedded-host-supplement

USB2.0 Specification

https://www.usb.org/document-library/usb-20-specification

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