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モバイル機器の急速充電と安全性

概要

ノートパソコン、タブレット端末、スマートフォン等のモバイル機器が普及し、屋外で使用する機会が増えてきています。モバイル機器なので、電源は繰り返し充電可能な2次電池が搭載がされていますがモバイル機器の使用時間より長くなり電池容量不足と充電時間短縮が求められています。電池容量は、大型化すれば可能ですがその分重くなり、モバイル機器の可搬性が失われます。そこで現在は、充電時間をより短くしようと各インターフェース規格と各社から急速充電技術がリリースされています。

急速充電規格

USB Power Delivery(USB PD)

USBインターフェース協会が策定した、USB Type-Cコネクターを介して給電する電源供給規格で、5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3A, 20V/5Aの電圧電流最大組み合わせ出力が可能です。

 

Quick Charge(QC)

Qualcomm社が策定した、USBコネクターを介して給電するスマートフォン高速充電規格で、3.6V-6.5V/3A, 6.5V-9V/2A, 9V-12V/1.5Aの電圧電流最大組み合わせ出力が可能です。

 

VOOC Flash Charge

OPPO社が策定した、USBケーブル(専用)を介して給電するスマートフォン高速充電規格で、5V/5Aの電圧電流最大組み合わせ出力が可能です。電流容量が大きいのでUSBケーブルは専用品が必要です。

 

モバイル機器充電安全の考察

充電時間を短縮するには供給電力を高める必要があり、供給電力=電圧×電流で決まってしまいます。供給電力を高めるには、電圧を上げるか電流を増やす、又は両方を増やす方法が考えられます。USB PD, QCは電圧を上げて、VOOCは電流を増やしてそれぞれ供給電力を増やすアプローチをしています。

充電安全を考えた場合、充電中の過電圧と過電流、本体の発熱を考える必要があります。充電器から出力された電力は、一部損失と成って熱に変わり充電器と被充電機器の温度が上昇します。市場に出回っている充電器は、保護回路が搭載されており、過電流発生時と温度上昇時は出力電圧を停止する仕組みに成っています。

下記写真はMCPCモバイル充電安全認証試験ラボで、USB Type-A to Micro-B変換Cableの被充電器側で異常な温度上昇を実験的に再現した結果で、コネクターのモールド部分が溶けて変形が始まっている様子が分かります。

今回引用したUSB PD以外の充電規格は、直接接続するなら問題ありませんが、USB HUBを介してUSB PD機器、Legacy USB機器、QC機器、VOOC機器が混在して接続される場合は、過電圧印加が無い様に注意する必要があります。

例えば、QC機器とLegacy USB機器がHUBを介して接続されている場合、QC機器が9Vを選択したら5V耐圧しかないLegacy USB機器に9Vが印加され破壊される可能性があります。USBインターフェース協会が策定した充電規格以外は充電器と被充電機器を直接接続する必要があります。また、充電器と被充電機器を直接接続しても、どちらかが非認証品の場合は危険な状態に成りますので充電規格を正規に認証しているか確認して下さい。

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